
岩に突き刺さった「エクスカリバー」
この剣(つるぎ)を抜いたものが次の王となる。
その刃は全てを薙ぎ払い、その鞘は主(あるじ)を不老不死とするもの。
少年はその剣を抜き、王となる運命(さだめ)を得た。
少年の名はアーサー
「過去の王にして 未来の王」と称されるアーサー王である。
その剣(つるぎ)に認められし王は、多くの仲間を得た。
円卓の騎士である。
円卓は上座もなく下座もない
座る騎士すべてがアーサー王の下、平等であった。
アーサー王はエクスカリバーを手に
円卓の騎士たちと数多の戦いに勝利し
伝説の人となった。
しかし、異変はある日訪れた。
アーサー王の髪に一本の白髪が生えた。
持つ者を不老不死とするエクスカリバーに認められし者に
「老い」が訪れた。
そう・・・アーサー王はエクスカリバーに拒絶されていた。
かつては体の一部のように動いていたエクスカリバー。
今は触っただけで、全身に雷が走るような痛みに襲われる。
エクスカリバーに認められしアーサー王は
ただの人となってしまった。
そうなれば、アーサー王の王国は崩壊し
再び戦乱の時代へと逆戻りしてしまう。
これは、アーサー王伝説が終焉を迎える、
ほんの少し前の物語である。
キャスト
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