
平穏に見えた日々が静かに揺らぎ始めるとき、彼女の目に映るものとは―。
人とのつながり、人生の在り方を見つめ直していく
ひとりの人間の歩みを追う。
綿子と夫・文則の関係は冷め切っていた。綿子は友人の紹介で知り合った木村とも頻繁に会うようになっていたが、あるとき木村は綿子の目の前で事故に遭い、帰らぬ人となってしまう。心の支えとなっていた木村の死を受け入れることができないまま、変わらない日常を過ごす綿子。揺れ動く心を抱え、木村との思い出の地をたどる…。過去を振り返るうち、綿子は夫や周囲の人々、そして自分自身と、ゆっくりと対峙していくことになる。
人はどれほど、自らの抱える問題に正面から向き合うことができているのか。
目をそらしていた問題と向き合おうとするとき、人はどんな表情をしているのか。目をそらしていた現実を突きつけられ、苦しみながらもゆっくりと答えへと向かう綿子の歩みが観る者の心を掴む。
キャスト
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