
焼け出されて身寄りのないおりょうを、竜馬は寺田屋に連れて行く。竜馬に惚れ込んでいるお登勢は、おりょうを養女として迎えることを快く引き受ける。このころ、それまで勤皇寄りと思われていた土佐藩の実権を握る山内容堂は、にわかに幕府寄りとなり、突如武市半平太率いる土佐勤王党への弾圧を開始した。武市、そして以蔵も逮捕された。竜馬と勝の人間に触れていた以蔵は、処刑の場で叫ぶ。「わしは、坂本竜馬門下、勝海舟先生従者!にんげん岡田以蔵である!」武市も切腹、ここに土佐勤王党は崩壊した。竜馬は新たな一歩を踏み出す。勝とともに神戸に海軍塾を創設するのだ。「海はでかい。船の上では、誰も殺したり殺されたりせんでもいい!」竜馬を慕う若者たちが集まり、海軍塾はスタートする。しかし時代は竜馬の思うようには進んでくれなかった。長州は性急な倒幕運動に走っていた。これを不快とした薩摩は、なんと徳川親藩の会津藩と組んで、一夜にして長州勢を一蹴した。京を追われた長州の残党はますます先鋭化し、天誅組、禁門の変などの騒乱を次々に起こしていく。そんな長州に同調する若者が海軍塾からも出てきた。「おんしらにはあの船が見えんのか!あの船が、いまにこの国を動かすときが来る!それまでは待て!」竜馬の叫びもむなしく、塾生たちは散り、海軍塾も不逞の輩を出したとして廃止されてしまう。このままでは倒幕はおろか、日本の将来を背負う有能な若者が同士討ちのような戦いで 死に絶えてしまう。打開策はひとつ。薩摩と長州を仲直りさせ、ともに倒幕にあたること。攘夷の両雄でありながら、関が原以来の怨念を持ちつづける薩摩と長州。竜馬の東奔西走が始まる。薩摩で西郷吉之助を説き、長州で桂小五郎、高杉晋作を説く。このとき、竜馬は維新の主役に躍り出た。そして、竜馬のいる寺田屋を幕府の役人が取り囲む!
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