第三部 龍馬暗殺

第三部 龍馬暗殺

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新選組の名声が高まるにつれて、局長の近藤は結成以来の生え抜きの同志より、論客の伊東甲子太郎などを重んじるようになっていた。なかでも高い身分出身の谷三十郎については、その弟の周平を養子にするほどで、これが鉄の結束を誇った新選組に軋轢を生じさせることになる。谷は、自分の刀を新調したいという私欲だけで隊の金を盗み、若い会計方の河合に罪をかぶせる。調役監察となっていた貫一郎は河合を助けるために手を尽くすが、近藤が妾を囲うために急に大金が必要になったことも重なって、河合は切腹を免れなくなる。このことに不満を持った斎藤たち隊士は、剣に心得のない谷に河合の介錯をするよう仕向ける。斎藤たちの思惑通り、谷は介錯で醜態を晒す。土方は谷の切腹を近藤に進言するが、近藤は谷の肩書きを理由に受け付けない。「近藤さん、あんたは一体、何を目論んでいる」「俺は新選組を、ただ人を斬るだけの集団で終わらせたくねえ」近藤の目的は、自分たちがもっと高い身分になることだった。こうして谷にお咎めはなく、隊士たちの不満は頂点に達した。遂には沖田、斎藤が謀り、谷を暗殺してしまう。死体を見た貫一郎は斎藤の太刀筋と見抜き、斎藤を告発しようとする。その足元に金を放る斎藤。「口止め料だ」色をなす貫一郎に、斎藤はさらに「どうした吉村。おぬしは女房子供のためなら、どんな汚い金でも拾うのでなかったのか」貫一郎は崩れるように膝をついて金を拾う。「仰せの通りこれが吉村貫一郎の誠でござる。よくぞ思い出させてくださいました」貫一郎が隊士募集のため江戸に発つことになった。それを聞きつけた佐助はこの機会にしづを貫一郎に会わせようと、しづを説得する。「いま会わねがったら、次の機会はもう来ねえかもしれねえのす」しづと佐助は江戸に夜を徹して向かった。再会の夜、しづは貫一郎に祝言の日に交わした誓いを確認する。「その2つのこと、天地神明に誓いまするか」「誓いまする。貫一郎はしづのために、決して命ば落とさぬと」2人は固く抱き合う。徳川びいきの孝明天皇が崩御し、幕府側の劣勢がいよいよ明らかになると、新選組も内部崩壊を始めた。伊東甲子太郎が数人の隊士をつれて脱退を申し出たのである。その中には貫一郎の生き方に最も理解を示してくれた服部武雄もおり、貫一郎も誘われる。だが、「人はどうあれ、拙者には近藤、土方両先生に恩義がござる。このご両所のお取立てなくば国元の女房子供は飢え死にしていたやもしれぬのです」こうして、貫一郎と服部は敵味方となってしまう。遂に大政奉還の号令が発せられた。立役者はまたしても坂本龍馬であった。京の街で龍馬と遭遇した貫一郎は、彼を捕まえようとするが、たちまち龍馬の弁舌に圧倒されてしまう「今大切なのは、強力な行政府の元に万民がよろしく団結して、新しい国を創る、そのことよ」「ゆくゆくは武士町人の隔てなく、能力のあるものが議員に選ばれる、そういう方向に持っていくつもりじゃ」貫一郎は龍馬のなかに自分が理想とする世の中を見た。伊東一派はいまや薩長に組していた。薩長の狙いが平和解決でなく、あくまで武力による倒幕と知った伊東は、龍馬を斬り、その罪を新選組に負わせることを画策した。こうして慶応3年11月15日、龍馬は暗殺された。貫一郎は、暗殺の状況から犯人が斎藤であることを知る。しかし斎藤は、近藤の密命を受けて伊東一派に潜入していた間者だった。結局龍馬を斬ったのは新選組。貫一郎は悄然となった。これを機に近藤は伊東を暗殺、一派の殲滅をはかる。油小路で元の新選組同士が斬りあい、貫一郎はおのれの一番の理解者、服部の体に刃を突き刺す…
スタッフ
監督: 松原信吾
監督: 長尾啓司
脚本家: 古田求
脚本家: 田村惠
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