
ヘンリーの再婚相手にクレーヴズ公の妹アンを望むクロムウェルは、アンの肖像画を描かせるべく画家ホルバインを先方に送る。ホルバインは、アンがどんなに不細工でも見目良く仕上げるようにとクロムウェルから命じられ、実際仕上がったアンの肖像画は人好きのする顔をしていた。ヘンリーとしては皇帝の親類であるミラノ公夫人との縁談を望んでいたのだが、フランスと神聖ローマ帝国が協定を結び、ローマ法王の強い要請によりイングランドに侵攻しかねない状況となったため、あきらめざるを得なかった。クロムウェルいわく、ドイツのクレーヴズとの縁組が決まれば、軍事的・経済的な支援が期待できるとのことだったため、クレーヴズとの縁談を進める。しかしイングランドからクレーヴズへ使節を送ると、ヘンリーの性急で強引なやり方が気に食わなかったクレーヴズ公はすでにアンの婚約者を別に決めてしまっていた。
諸外国からの侵攻に備えイングランドが防衛の準備をしていると、帝国の船団が海峡に現れる。慌てるヘンリーたちだったが、よくよく聞いてみると船団はスペインへ向かう途中であり、イングランドに危害を加えるものではなかった。皇帝大使のチャプイスからは、フランスとの協定は破談になったことが知らされる。そこでヘンリーの花嫁候補にミラノ公夫人が再浮上するかと思われたが、フランスや帝国に振り回されることに辟易したヘンリーは、クレーヴズに破格の条件を出してアンとの縁談を強引に進めた。
トマス・シーモアとブライアンは、ポール枢機卿の手紙を傍受しカルパントラへと向かう。ポールが潜んでいるとされる売春宿へ乗り込むが、そこにいたのは別人の枢機卿だったため、ポールを捕らえることはできなかった。
ブランドンは仲たがいしていたエドワードと和解する。クロムウェルに反感を抱くブランドンはエドワードと結託してクロムウェルをつぶそうと画策するのだった。
ついにイングランドにクレーヴズのアンがやってきた。顔を見るのが待ちきれないヘンリーは、アンが滞在する城へ馬を走らせ直接会いに行く。期待に胸を膨らませたヘンリーがそこで見たのは、平凡な婦人だった。肖像画とかけ離れた実物のアンを見て、ヘンリーは一気に興味を失う。縁談を断ろうとするが、再び皇帝とフランス王が協定を結びなおしてしまったため、結婚してドイツの後ろ盾を得るのがイングランドに残された唯一の道だった。不服ながらも王国のためにヘンリーはアンと結婚する。しかし初夜を迎えてもヘンリーはアンを抱く気が起こらず、床入りは果たせなかった。アンはヘンリーに気に入られようと努力はするものの、ヘンリーがアンに性欲を抱くことはなかった。
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