第10話 獅子の目覚め

第10話 獅子の目覚め

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ウルジーを罷免したヘンリーは国王の補佐機関である枢密院を作り、張り切って自ら政事に臨んでいたが、あらためてウルジーがいかに有能だったかを思い知らされていた。彼の心は、ノーフォークの危惧するとおり、しだいにウルジー復帰へと傾いていく。離婚裁判は膠着状態にあり、それを打開する方法としてクロムウェルはヘンリーにある提案をする。この件は法律問題ではなく神学上の問題であるから、ヨーロッパ中の大学の神学者の意見を訊けばよい、彼らは王に肯定的な判断を下すだろう、というものだ。ヘンリーは早速、神学者の意見を訊くため、クロムウェルを大陸に派遣する。いっこうに王妃になれずにいるアンだったが、彼女は次第に驕慢となっていく。父親も伯爵に叙されてブーリン家はわが世の春を謳歌していた。このブーリンにヘンリーは皇帝と法王にあらたな訴状を渡す任務を与える。大陸から帰ったクロムウェルがもたらしたのは概ね吉報であったが、皇帝と法王に会いに行ったブーリンの成果はなかった。皇帝には会えず、法王からは離婚を認めないという勅令書を預かってきただけである。そして、その勅令が出た裏にはウルジーの動きがあったことを知り、ヘンリーは激怒する。ヨークに追いやられていたウルジーは宮廷への返り咲きを謀るため、アンに取りなしを依頼する手紙を書いたり、それがだめとなると皇帝やキャサリンにまで和解の仲介を依頼したりしていた。そしてその結果、ヘンリーを怒らせた法王の勅令が出されたのである。こうした悪あがきの結果、ウルジーはロンドン塔に送られることとなり、そこで結局自殺をしてしまう。信頼し愛していた分だけ彼を憎んだヘンリーだったが、やはりその死には強い衝撃を受けたのだった。一方、大法官に就任したモアは、穏健派だったウルジーとは反対に、厳格なローマ教会派で、改革者への弾圧を強めていた。王権の絶対性を唱え、教皇権より上であると説くティンダルの書を広めた改革家フィッシュをも焚刑に処してしまう。 しかし、自分にとって都合のよいティンダルの本を読んだヘンリーは、次第に反教会的となり、ルターのことさえ一定程度、肯定するようになっていた。またイングランド全体にも宗教改革の声は強まっていた。そうした風潮に、スペイン大使のチャプイスはヘンリーやブーリンに何とかしろと訴えるが、そのために、逆に大使の地位を追われてしまう。そして、王権の絶対性を意識し始めたヘンリーは、しだいにライオンの牙を剥き始めるのだった。
キャスト
アン・ブーリン: ナタリー・ドーマー
キャサリン・オブ・アラゴン: マリア・ドイル・ケネディ
チャールズ・ブランドン: ヘンリー・カヴィル
トマス・ウルジー: サム・ニール
トマス・モア: ジェレミー・ノーサム
トマス・ブーリン: ニック・ダニング
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